西武学園医学技術専門学校ガイドブック
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栄養士科ColumnSEIBU-ISEN SCHOOL GUIDE12Q:現在はどのようなお仕事をされていますか?A:保育園の管理栄養士をしています。毎日の給食やおやつの調理、給食時のミールラウンド(食事の観察)、「食育計画」の計画・実施、食材発注や給食便りの事務が日々の業務です。会社が運営する全園の調理職員で構成される給食会議のプロジェクトチームに参加し、給食の運営にも携わっています。 Q:仕事でのやりがい、魅力を教えてくださいA:一番は子どもたちの「おいしい!」の笑顔です。「子どもたちのために、安全で美味しい給食を作る」。大変だと思うことはあっても、この信念がぶれなければ、つらいと感じることはありません。保育園は保育・看護・調理の職種の垣根を越えたチームワークが大切です。専門職として意見を出し合い、課題を乗り越えられた時に栄養士としてのやりがいを感じます。 苦手な調理実習から学んだ自己研鑽する姿勢 Q:西武医専の授業、学習全般の学びは役立っていますか?A:はい。中でも調理実習が役に立っています。保育園では栄養士は調理業務に携わります。献立を作成する、子どもの喫食率を向上させるためには、基礎を身につけ、調理の現場を知らないことには給食の運営はできません。ですが、在学中の私は調理技能検定に苦労しました。再試験を何回も受けていました。そうしたこともあり、苦手なことでも真摯に向き合い、自己研鑽をする姿勢を調理実習から学べ、仕事にも役に立っています。調理実習の最初の課題である包丁研ぎは、すべての基本です。もちろん簡易シャープナーで研いでもよいですが、砥石で包丁を研いでいると、「砥石が使えるなんてすごいですね」と他の栄養士からよく声をかけられます。毎日使う包丁に愛着も持てますし、調理中のケガの防止にも繋がります。包丁研ぎはチーム調理に一役買ってくれる大切な技術です。[私のお気に入り]白 衣管理する仕事も多いのですが、やっぱり調理の仕事が一番好きです! 白衣に袖を通すと、「さあやるぞ!」とスイッチが入ります。〜今日も子どもたちの笑顔のために〜Q:西武医専時代に身についたことを聞かせくださいA:あいさつと報告・連絡・相談はどの職場で働いても欠かせないマナーです。忙しいと、つい疎かになってしまいますが、あいさつをしないと円滑なチームワークは生まれません。業務上起こるヒューマンエラーの原因の大半は報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を欠いてしまったことによるものと10年間の社会人生活、栄養士経験で痛感しました。 Q:後輩へのアドバイスなどはありますか?A:栄養士1年目はあいさつと報告・連絡・相談ができていれば、調理技術や知識が追いついていなくても十分フォローできます。保育園に限らず、栄養士として働いていれば必ずぶつかる壁は人間関係だと思います。その解決方法もやはりあいさつと報告・連絡・相談です。また、女性の割合が多い栄養士。調理という仕事上、水を使いますので、手荒れをしやすく、悪化すると慢性化しがちで苦しむ方もいます。日頃からまめなケアが大切です。立ち仕事も長いので、むくみ予防にコックシューズの中敷きをクッション性のあるものにする、腰痛予防では姿勢を正すことを意識して、体を労わってください。 目標は管理栄養士として独立後輩栄養士の育成にも尽力したい  Q:これからの夢、今後の目標を教えてくださいA:保育園で働き始めて10年目になりました。保育園の栄養士として楽しみながら働いている姿を見せ、後輩栄養士の育成に繋げていきたいです。ゆくゆくは管理栄養士として独立し、場所を問わず仕事をするためにレシピ作成や栄養指導のスキルを高めていきたいと考えています。子どもたちを笑顔にさせたくてチームで作る保育園の給食「あいさつとホウレンソウ」 職場で良好な人間関係を築くために

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